夕暮れロード

とりとめのない詩とことば
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詩「月命日」
あなたの
生まれ日にあわせ
あなたの携帯を
短く 鳴らす

街中の
公衆電話から
海辺の道路から

マナーモードの
あなたの分身は

あなたの近くで
りり、

震えて

あなたが
幸せなのか
そうでないのか

もう
確かめる理由もなくて

ただ
私は生きている

あなたを
忘れないために
 
 

| | 00:50 | comments(4) | trackbacks(22) | ↑PAGE TOP
ロケットはナビ
夜をかすめて
誰かの
ロケット花火が弧を描く

君が
声を上げる
眉間を寄せて
短く

街は
静まって


知らない場所
落下する
短く






 
| | 08:05 | comments(2) | trackbacks(18) | ↑PAGE TOP
詩「パンデミック!」
思い出すと
なんだか
苦しくなるから
思い出したりしないけどね

遠くから
ぼんやり
眺めていたなら
よかったのにね

恋は
いつでも私のそばで

楽しそうに 可笑しそうに
私の背中を 押すのだけれど

苦しくなるの
わかってるから
私はいつでも饒舌になる

好きになって
好きと言って
都合よく
じゃあねといって

あなたが
私より
苦しい気持ちであればいい

メール
なんてしませんよ


あと5分はね
 
 
 
| | 07:22 | comments(1) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
詩「そらに問うこと」
さみしかったんだ
私は
さみしかったんだ

木々がその緑を
日増しに茂らせて

さみしかったんだ
ぽつんと

私だけが置き去りだ

あなたは
あなたの国で

こころおきなく詩を書いて

私は
きのうのこと
あしたのことで

ああ
なんということだ

街には意味が
あふれているのに

新緑の
それぞれの空
目指すみたいに

私の空に
あなたがいない

見上げて
また
歩いていく

いつか
あなたに問うために




.
| | 10:29 | comments(1) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
詩「桜の音(ね)」
幾重にも
重なりあって咲く花を
うとましいと思ってた

たとえば

やさしさが
それに似ている

見送る母は
いつも多弁で

服装のこと
カバンのこと
髪型のこと
友だち

うるさくて
うとましくて
でも

今ならわかるんだ

あふれんばかりに
咲く花の
やわらかな重なりを

その
ひとひらひとひらの
透き通るほど
遠い孤独を

ようやく
私は受け止める


もう
暮れるほど季節が過ぎて

  
 

| | 01:36 | comments(1) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
詩「間違いうさぎ」
余計なこと
余計なこと

お祝いメールを
ぽつん
と打って

返事もこない
ただの午後


好きだからこそ
間違える

今の私が
一番きれい
 
 
 
 

| | 02:40 | comments(1) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
詩「アーリー・バード」
ほんとうかどうか
知らないけれど
詩の勉強会
みたいなところで
こんなふうに言われるらしいね

悲しいだとか 
せつないとかの
感情を指すことばを使わず

あなたの気持ちを伝えてごらん
そう 
それが詩なんだよ、


時々
この話を思い出す

私のことばは
きっと詩ではないのだろう
だけど
こんなふうにも思うんだ

 私の中で
 育てたことばを
 出せないなんて可哀想

たぶん
あなたのさみしさと
私のそれは異なっている

山の端の
夕暮れ際のグラデーションの
その消え方は異なっている

ことばなんて
その程度だ
夕焼け空の境界線だ


悲しいことを
悲しいと言う

嬉しいことを
嬉しいと言う

私の中の風景が
あなたに 届きますように

ありがとう、が
さよならだったり

ごめんねだったり
するように


逢いたいときに
逢いたいと言う

さみしいときに
さみしいと 泣く


私の
感謝の気持ちごと

あなたが
やさしくありますように


 
 
| | 00:10 | comments(2) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
詩「ルアーズ」
さかなによく似た
君に寄り添って

みたこともない海の
話をする

あなた だってそうでしょう?
本物じゃない

ここにいる僕たちは
だからこそ 寄り添って

途方に暮れた
夕焼けみたいに

じゃあね
またね
にせものの君

惹かれあう
小さく動く
きらきら

跳ねる
小さな

哀しみ みたいに



 
| | 11:41 | comments(3) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
詩「帰路」
斜面を切り分けて
父の家が建つ
小さな

直方体を
重ねただけの
たぶん
遠い質量の

かたちのないたましいを
とどめおくために

ほっとした表情で
母は告げる
これで
私たちも大丈夫

私たちも?

そうか
そうだよね
自分も帰るのか

この
退屈な風景を
見下ろしながら眠るのか

もう一度
あなたに逢いに行こうと思う

何かを
確かめるために

貨物列車の
遠い汽笛を

私の中に聞くために
 
 
 
 
 

| | 23:26 | comments(2) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
詩「夜の瞳」
目を閉じて
って
言われても
いつも
薄目を開けていた

プレゼントをもらう時
キス する時

人はなぜ
暗闇で迎えるのだろう
大切なことを

わたしは
見届けていたいのだ
受け入れるため

やさしさや
たくらみが
どんなふうに流れゆくのか
そして

わたしは
故意にまぶたを閉じる

それは
わたしの小さなサイン

結果とか
痛みとか

あなたは
だから忘れないでね

わたしがどんなに孤独だか
 
 


 
| | 04:36 | comments(1) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP